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Staff interview

#20

面白話を入り口に、「理科」を好きになり学ぶきっかけを作りたい

MVP

佐藤 昭仁

Akihito Sato

佐藤 昭仁
SECTION 01担当者プロフィールSECTION 02面白話を入り口に、「理科」を好きになり学ぶきっかけを作りたいSECTION 03面白話で「理科」を好きになるきっかけ作りに貢献したいSECTION 04YouTubeもしらみつぶしに探し、専門分野に強く、引きつけられる講師を採用SECTION 05教科を好きになり、自信を付けてもらうことで進路選択を後押し

01. 担当者プロフィール

担当者プロフィール

- お名前:佐藤 昭仁 / Akihito Sato
- 組織名:コンテンツマネジメント部
- 入社時期:2018年 04月

02. 面白話を入り口に、「理科」を好きになり学ぶきっかけを作りたい

2021年度の中学校の教科書改訂に合わせ、大幅にリニューアルした「スタディサプリ 中学講座」。要点を5分にまとめ、演習問題も充実させるなど大幅なコンテンツの拡充を図っていますが、とりわけ生徒を引きつけたのが、身近な話題から興味・関心を引き立てる解説を取り込んだ「理科」です。一連のコンテンツを企画し、新たに魅力的な講師を発掘してMVPを受賞したコンテンツマネジメント部の佐藤昭仁さんにお話を伺いました。

03. 面白話で「理科」を好きになるきっかけ作りに貢献したい

Q:佐藤さんのミッションについて教えてください。

佐藤:スタディサプリ中学講座の学習コンテンツ制作で、主に理科を担当しています。昨年、理科の担当は僕一人でほかの教科と比べて人数は少なめでした。実際に動画で授業を行う先生と一緒に、生徒が楽しんで日々使い続け、内容を理解し、結果としてテストの点数が上がっていくような、よりよいコンテンツを作ることが目標です。

Q:受賞の対象となった取り組みはどのようなものでしたか。

佐藤:中学の教科書は4年に一度改定されます。2021年4月はその4年に一度のタイミングだったので、これを機に、これまでのコンテンツを劇的に進化させた形で全部作り直すぞという意気込みで取り組みました。中学講座全体で、生徒の集中力が途切れないように動画の尺を短くするといった工夫をこらしました。

理科ではさらに、生徒の皆さんに興味を持ってもらえるような「面白話」を動画の冒頭に入れたり、学習内容の本題では実験の様子や生物などの写真をたくさん入れて、できるだけリアルなモノに触れながら、生きた知識が習得できる学習体験になることを意識しました。

理科って、自分たちの身近にある内容が多いですよね。地学なら地震や天気の話が関係しますし、生物だったら身の回りにいる動物や植物が対象です。化学も物理も身近な物質や起きている現象の話です。そこで「百聞は一見にしかず」で、文字や白黒の簡単な絵ではなく、実物の写真を見せ、リアルなものに触れる体験を実現しようと考えました。

たとえば、サンショウウオの幼生と成体の写真を見せながら、「子どもの頃は水の中にいて、大人になると陸上に上がるんだ」ということを伝えます。すると後から学習や試験で出てきたときに、「あ、サンショウウオって、こういうヌメヌメした水辺に住んでいる奴だったな」と、何となく思い出せると思うんですね。リアルなものに触れてもらうことで知識が定着し、問題が解けるようになるだけでなく、新しい興味につながり、後々の進路が広がるチャンスになると思っています。

生物だけに限りません。たとえば化学で出てくる「炭酸水素ナトリウム」は、お菓子作りに用いられる「ふくらし粉(ベーキングパウダー)」に使われています。「炭酸水素ナトリウムを熱すると二酸化炭素という気体が出てきて、それによってパンケーキが膨らむんだよ」という例を見せ、実際に身近なところで使われていることを授業の入り口で見せることで、「この動画、見てみようかな」と興味をかき立て、学習内容へと入っていけるように考えました。

もちろん面白話だけでなく、学習内容についても無味乾燥な丸暗記にならないようなコンテンツ作りを意識しました。たとえば「等速直線運動」という用語一つとっても、「ずっと一定の速さ(=等速)でまっすぐ(=直線)動くこと(=運動)ですよ」と分解してあげればわかりやすくなります。先生とも話し合いながら、かみ砕いて理解しやすく、記憶を定着させやすい工夫を盛り込んでいきました。

Q:そのアイデアに至った理由は何かあるのでしょうか。

佐藤:僕、けっこうな田舎の出身だったので、小学校や中学校の時から石を拾ったり、草の根っこを引っ張り出したり、空を見上げて星を見たりという体験をしてきました。その体験を通して「理科って楽しいな」と思えたんです。そういう原体験があります。

大学進学で東京に出てきてからは、塾や家庭教師を熱心にやっていて理科を教えることは多かったです。ただ、そこで子どもたちに渡される教材は、ちょっと違うなという感覚を抱いていました。「教材がもっと楽しそうなものだったら、理科を好きになる人も増えるんだろうな、もったいないな」と。もちろん、知識は覚えなければいけませんが、それと同時に、理科を好きになれるきっかけ作りに貢献したいなという思いがありました。それが、転職を考えたとき、スタディサプリが真っ先に候補に挙がった理由の1つでもあります。

04. YouTubeもしらみつぶしに探し、専門分野に強く、引きつけられる講師を採用

Q:とはいえ、こうしたコンテンツは一人では作成できませんよね。どうやって実現したのですか。

佐藤:大事だったのはパートナーですね。これまでは授業を担当する先生に教材作成もすべてお願いしていたのですが、今回はそこを分け、教材作成はコンテンツディレクターと制作パートナー企業が担うことにしました。その分、先生方には、専門的でわかりやすい授業をしていただくことに注力してもらいました。 講師は教材に命を吹き込む非常に大切な役割です。

理科には物理、生物、化学、地学と4つの分野があるので、分野ごとに非常に詳しい先生を探して、中身や身近な応用例をベースにした面白話の案を一緒に決めていきました。生物だったら医学的な知識までお持ちの先生とか、物理ならば現役の研究者も兼ねている先生などを探し出しました。専門分野に特化した方々に分担していただいたことが、大きな工夫になっていると思います。

Q:そういう先生方はどこから見つけてきましたか。

佐藤:動画で教えることができ、かつ専門分野に特化している人、そして

ただ面白いだけでなく、生徒の指導経験がどれくらいあるかどうかも見て探してきました。先生の候補の方には、サンプル動画を撮ってもらい、きちんと授業ができるかどうかを見た上で最終的にお願いしました。

付加価値としてもう1つ重視したのは「笑顔」です。わかりやすい説明ももちろんですが、先生が楽しげに笑顔で話していると、一人で動画を見ていても引きつけられますよね。生徒を引きつけ、心地よく講義を受けられるかというところも重視しました。実際、今回とても素敵な笑顔の女性の先生がいたので入っていただいたところ、生徒からは高い評価とともに「笑顔が素敵」といったコメントをいただけました。

Q:笑顔って大事なんですね。

佐藤:社内のマーケティング部門のリサーチによると、魅力的と思われる先生には「カリスマ性」「面白い」「親しみやすい」のいずれか3つの要素があることが分かりました。社内のそういった知見も生かして、視野を広げて先生方を探して選んだ形です。中学生という「ターゲット」と、理科の「専門分野」を意識し、「この分野に刺さるものを作るぞ」と意識して作りました。

05. 教科を好きになり、自信を付けてもらうことで進路選択を後押し

Q:こういう教材があれば、理系離れも減るかもしれませんね。

佐藤:それはそれで嬉しいですが、最終的な選択は理系でも文系でもどちらでもいいと思いますよ。実際、文理どちらも面白い分野がたくさんあると思っているので。日本の進路選択って「社会が苦手だから理系です」「理数系科目が苦手だから文系です」のように消去法で決めている人が多い気がします。そうではなく、理科でも社会でも、楽しく学べるコンテンツが提供されていて、両方やった中で「こっちがいい」と前向きな進路選択ができることが大切だと思います。

僕が生まれ育ったところは田舎で、予備校や塾がないような環境でした。うまくはいきませんでしたが転職前の会社で教育事業をやろうと考えたのも、スタディサプリに来たのも、こうした教育格差を埋めたいという思いを東京に来たときから抱いていたからです。まさにスタディサプリ立ち上げのビジョンと同じで、だから今も、この仕事に熱中して取り組めているんだと思います。せっかく全国、全世界に届けられるサービスなのですから、生徒が楽しんで学ぶことができ、進路の選択肢が増えるところまで後押しできたら本望ですね。

Q:今後はどういったことに取り組んでいく予定ですか。

佐藤:興味をかき立て、知識を習得するところまでは1つの形になったと思っています。ただ、実際のテストや入試で問題を解き、点数を取るところについてはまだ満足できていないので、「このコンテンツで学習していたら解ける問題が増えた、難しい問題も解けた」というものを作りたいです。楽しく分かるだけでなく、点数も取れるようになれば、確実に自信になり、その教科が好きになると思うんですよね。子ども達の将来や進路選択の上で、そういうところまで後押ししていければと思っています。

また社会も理科同様、身近なことばかりです。それを実感してもらえれば、勉強を楽しむことができるんじゃないかなと思っているので取り組んでみたいと思っています。

Q:自身の取り組みを踏まえて、社内に向けたメッセージをお願いします。

佐藤:僕は前職のときからものをつくる仕事をやってることが多いんですけど、けっこう時間を枠いっぱい使うタイプなんです。こだわりがあるからこそ、時間をギリギリまで使って、頑張ってそれをめいいっぱい入れたいと思ってしまいます。よく「時間がない」っていう言葉を聞きますが、そんな中でもいかに新しいチャレンジをしていけるかがすごく大事だと思っています。どっちみち時間は足りないんですから、それを苦しいこととするか、楽しいこととするかは、自分が決めることだと思います。そうやって一度やりきれば自分の経験や実績にもなりますし、次の新しいことにつながっていくと思います。

取材時期:2021年4月

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。

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