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Staff interview

#46

『スタディサプリENGLISH』アプリでの長期パック決済を実現。英語学習をもっと始めやすく、もっと続けやすく

MVP

K.M.

K.M.

K.M.
SECTION 01担当者プロフィールSECTION 02語学力は、人のキャリアの可能性を大きく広げてくれるものSECTION 03全てのユーザーに十分な選択肢と快適な決済体験を提供できているかSECTION 04短期利益よりも、中長期のLTV(ライフタイムバリュー)を高めるという視点で合意形成を進めたSECTION 05学びたいと思ったら、すぐに一歩目を踏み出せる。そんなサービスでありたい

01. 担当者プロフィール

担当者プロフィール

- お名前:K.M.
- 組織名:まなび教育支援マーケティング部
- 入社時期:2022年 03月

英語学習アプリ『スタディサプリENGLISH』では、2024年12月から段階的にアプリでの長期パック商品(6ヶ月パック/12ヶ月パック)の購入が可能になりました。この取り組みをリードしたのがマーケティング部のK.M.さんです。K.M.さんはどのような思いでこのプロジェクトを立ち上げ、実現させたのでしょうか。K.M.さんの約1年のチャレンジに迫りました。

02. 語学力は、人のキャリアの可能性を大きく広げてくれるもの

Q:K.M.さんがリクルートに入社するまでの経歴を教えてください。

K.M.:私はリクルート以前に2社経験をしています。新卒で入社したのが大手ITサービス企業。ここでプロモーションや事業企画を担当しました。その後、外資系の消費財メーカーに転職。そこでマーケティングを経験してから、2022年にリクルートへ転職しています。

Q:なぜリクルートへ転職したのでしょうか。

K.M.:メーカーのマーケティングの仕事も楽しかったのですが、有形商材を扱うメーカーだと、大きなイノベーションは10年に1回くらいのペースでしか起こらないことも実感しました。「売るものの形が大きく変わらない」という条件下でどう売るか、については一定経験させてもらえた。だったら次は、スピード感を持って、プロダクト自体の進化に関わるチャレンジをしたいと思い、IT系のプロダクトマネジメント職を希望。それができる環境を探して社会を見渡したら、リクルートが当てはまったんです。

Q:『スタディサプリ』を有するまなび領域への配属は自分で希望したのですか。

K.M.:はい、そうです。ただ、当時は事業内容というよりもプロダクト開発の体制で選びました。『スタディサプリ』はリクルートの社内チームで開発を進めているので、より近いところで全体を見られる方が私は学びやすいかなと思いました。

Q:入社から一貫して『スタディサプリENGLISH』を担当していますが、どのような思いで取り組んでいますか。

K.M.:前職の外資系企業ではビジネスで英語を使うシーンがあり、語学力がネックになり仕事の機会や選択肢が狭まってしまう場面も度々見てきました。逆に言えば、語学力を向上させれば、仕事の機会や選択肢を大きく広げられる人が世の中にはまだまだたくさんいるということ。キャリアの可能性を広げる支援をしている感覚で『スタディサプリENGLISH』を担当しています。

Q:入社後の役割はどのように変遷していますか。

K.M.:最初はプロダクトマネジメント職として商品・機能開発を担当。2024年春から1年間、マーケティングを兼務することになり、今回のプロジェクトもプロダクトマネジメント(以下プロマネ)とマーケティング(以下マーケ)の両方の役割を担いながら進めていきました。2025年4月にグループマネジャーへ任用され、現在はマーケティング組織を率いています。

03. 全てのユーザーに十分な選択肢と快適な決済体験を提供できているか

Q:K.M.さんが取り組んだ「アプリでの長期パック決済機能の導入」とはどのような取り組みなのでしょうか。

K.M.:これまで『スタディサプリENGLISH』では、Webサイトとアプリ上で契約プランの選択肢に差がある状態でした。Webサイトでは、毎月お支払いが発生する月額プランに加え、一月あたりの料金がお得になる6ヶ月・12ヶ月の長期プランを選ぶことができます。ところが、アプリからの契約の場合は、月額プランのみで長期プランの契約ができない仕様になっていました。

お得な料金で利用できる長期プランは、サービスの利用を検討しているユーザーの意思決定を後押しする強力な材料になります。また、長期プランだからこそ英語学習が習慣化しやすく継続契約率も高い。今後のマーケティング戦略を考える上でも長期プランという選択肢をアプリ決済に搭載することはメリットが大きいのではないかと考えました。

Q:なぜK.M.さんはその課題に目をつけ、改善しようとしたのですか。

K.M.:実は当初からここに課題感があった訳ではないんです。私がプロマネとマーケの兼務をはじめたタイミングだったことも大きいですね。プロダクト開発とプロモーションを分断せずに一気通貫で考えてみようと、改めて『スタディサプリENGLISH』全体を見渡してみたところ、私が気になったのが決済に関するユーザー体験でした。

というのも、従来は「Webサイトでは長期パックが選べるが、アプリでは選べない」という状態。つまり、アプリをインストールしてそのまま決済まで進むユーザーとWebサイトから入って決済するユーザーの間で、提供している情報や選択肢に差があるということです。また、アプリ決済ユーザーの中には契約後に長期パックの存在を知る人もいるでしょう。「早めに知っていたら最初から長期パックを契約したのに」とがっかりさせてしまうかもしれません。

また、現状の機能のままアプリユーザーに長期契約を促そうにも、「アプリから入ったユーザーを一度Webサイトに誘導し、決済してもらってから再びアプリに戻す」というのはユーザー体験としてスムーズではありません。今の状態ではリーチできていないユーザーや利用前に離脱しているユーザーもいるのではないかと思ったんです。

04. 短期利益よりも、中長期のLTV(ライフタイムバリュー)を高めるという視点で合意形成を進めた

Q:具体的にはどのように実現していったのですか。

K.M.:アプリでの長期パック決済が出来ていなかったのは、アプリに機能として実装していく必要があったから。つまり、価格設定や販売戦略といったマーケティングの要素と、プロダクト開発の要素が複合的に絡み合っていて検討のボールが浮いている状態でした。しかし、当時、私は両組織を兼務していたため、スムーズに検討を進めていくことができました。プロダクトの開発予算を取り具体的な要件を決めていく工程はプロマネとして、長期パックの価格設定の議論や検討のためのシミュレーションはマーケとしてリード。あまり自分の立場は気にせず、自分に出来ることは主体的に動かしながら、プロダクトデザイン設計や開発まわりは専門のメンバーを頼ってプロジェクトを進めていきました。

Q:プロジェクト全体を通して、特に困難だったことは何ですか。

K.M.:一番難しかったのは、アプリの長期プランの価格設定です。アプリ上での決済はプラットフォームに手数料を支払う必要があり、私たちの事業利益に影響があります。この点は、そもそもプロジェクトをはじめる際の社内合意でも議論のポイントでした。手数料分を価格に反映することもできるけれど、価格が上がれば長期パックのメリットが減ってしまい、せっかく機能を追加したのにあまり意味がなかったという結果になりかねない。Webとアプリで価格を揃えるべきか、利益を揃えるべきか、事業上は難しい判断でした。

Q:どうやって乗り越えられたのでしょう。

K.M.:私が議論の観点として大事にしたのが、短期利益よりもLTV(ライフタイムバリュー)を重視することです。過去の実績を紐解くと、実はWeb決済よりもアプリ決済の方がLTVは高かったこと。そうしたデータを参考にして、利益を確保しながらサービス全体のLTVを最大化できる価格をシミュレーションしていきました。結果的には、Webサイトとアプリで価格を揃えることに。長く使っていただくことでユーザーにより多くの価値を提供するとともに、事業としても収益性を高めるという形で着地することができています。

05. 学びたいと思ったら、すぐに一歩目を踏み出せる。そんなサービスでありたい

Q:実装後、どのような成果が出ていますか。

K.M.:先行して2024年12月よりiOS版で6ヶ月パックがスタート。計画通り、Webでの決済と同水準で伸びており、3月にリリースしたiOS版の12ヶ月パック、Android版の6・12ヶ月パックでも同様の効果が出る見込みです。また、長期パック販売が可能になったことで、Webサイトで展開しているような入会キャンペーンもアプリで行えるように準備を進めている最中。アプリの中でWebと同等のプロモーションを可能にし、ユーザーの興味の熱が冷めないうちに語学学習へ一歩踏み出せるような後押しができればと考えています。

Q:今回のプロジェクトは、K.M.さん自身にとってはどんな学びの機会になりましたか。

K.M.:この取り組みのきっかけは、私がプロマネとマーケを兼務することになり、これまでの役割とは違った視点で『スタディサプリENGLISH』の現状を見返してみたことにあります。大きな成果を出そうとすると、何か新しいことをしなければいけないと思いがちですが、実は足元にも大切なヒントが眠っているのではないかと当たり前を疑ってみたり、過去に組織で断念されたことでも再度今の基準で見直してみたりする大切さを実感しました。長く一つの組織にいると、どうしても固定概念にとらわれがちですから、今後も定期的に自分の立場や役割、環境に変化を起こすことを意識したいです。

Q:最後に、K.M.さんが今後実現したいことを教えてください。

K.M.:まずは『スタディサプリENGLISH』をもっとたくさんの人に使ってもらいたいですね。ロイヤルユーザーの声を聞いてみると、例えばこのような意見があったんです。「何かを学びたい、自分を成長させたい」と思いながら、忙しくて日々机に向かって勉強する時間もエネルギーも残っていなかったこと。だからこそ、スマホ一つで場所も時間も選ばず学べる『スタディサプリENGLISH』を利用していること……。そのような方は世の中にまだまだたくさんいるはずだと思うからこそ、もっと多くの人に『スタディサプリENGLISH』を使ってもらい、「手軽に始められる、続けられる」学習体験を提供したいです。

また、私自身は『スタディサプリ』に限らず、世の中の役に立つと私自身が信じられるものを世の中に広める役割を担いたい。そうやって、多くの人に使ってもらい、その売上を原資に商品やサービスがさらに良くなり、多くの人の役に立つという好循環をつくりだすのが、私の目指す役割です。

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます

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