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Staff interview

#32

YouTubeショート動画施策で100万回再生を連発。運用開始直後からヒット動画を量産した、新たなユーザー接点の作り方

MVP

成田 凌

Ryo Narita

成田 凌
SECTION 01担当者プロフィールSECTION 02動画コンテンツ制作の経験を活かして、人生により影響する仕事がしたかったSECTION 03今の10代にリーチするには、新しいプロモーション手法に挑戦すべきではないかSECTION 04既存のコンテンツ資産を活かし、トレンドを踏まえたコミュニケーションに再開発SECTION 0510代のトレンドは目まぐるしく変わる。動画だけに固執せず未知への挑戦を続けたい

01. 担当者プロフィール

担当者プロフィール

- お名前:成田 凌 / Ryo Narita
- 組織名:コンテンツマネジメント部
- 入社時期:2021年 12月

スタディサプリのYouTubeチャンネルでは、2022年9月から縦長ショート動画の運用をスタートしています。開始直後にアップした動画が早々に100万回再生数を記録(2023年5月現在は約500万回再生)し、チャンネル登録者数が13万人を超えるなど、非常に好調な滑り出しをみせていますが、この成果はどのようにして生まれたのでしょうか。YouTubeショート動画施策を手掛けた成田 凌さんに話を聞きました。

02. 動画コンテンツ制作の経験を活かして、人生により影響する仕事がしたかった

Q:成田さんの経歴を教えてください。

成田:これまでずっと動画にまつわる仕事をしてきました。中学時代がちょうどWebの動画プラットフォームが出てくる走りで、もともと“新しもの好き”な私はすっかりハマってしまい…。趣味で動画を制作するうちに、2012年の大学生の頃には個人でミュージックビデオの制作などを請け負うようになりました。当時は今のように誰でも手軽に動画を撮影・編集したりアップしたりできる時代ではありませんでしたが、技術さえ追いつけばいずれ動画がもっと身近になるはずだと直感し、この道を進もうと決めたんです。

大学卒業後は動画制作やコンサルティングを手掛けるスタートアップに参画し、CM制作会社へのバイアウトを経験、その後、大手Webサービス企業へ。ここでも動画担当として、動画プロモーションの戦略設計やYouTubeチャンネルの運用やコンテンツ制作体制の整備、出版社へのDX支援などを手掛けてきました。その後、再びスタートアップに転じ、インフルエンサー動画の企画・マネジメントなどを手掛けています。

Q:なぜリクルートへ転職してきたのでしょうか。

成田:主な転職理由は、動画という自分の強みを活かし、新たな分野にチャレンジしたかったからです。長くエンタメの世界を歩んできたこともあり、今度はもう少し人の人生に深く貢献できるサービスに携わりたくて、動画×教育というキーワードでスタディサプリを運営するリクルートにたどり着きました。

また、スタディサプリが教育に新たなあり方を提示しているように、リクルートのサービスは世の中の常識を変革するようなものが多い。当たり前を疑い、社会に大きく仕掛けていくような会社のスタンスにも惹かれました。

Q:スタディサプリでのミッションを教えてください。

成田:大きく分けて二つのミッションがあります。一つはスタディサプリ中学講座における教材コンテンツ(授業動画)をつくる仕事。もう一つは、スタディサプリの集客やカスタマーサクセスを目的とした動画コンテンツ(サービス案内やFAQ動画など)の制作ディレクターです。

動画をつくる実務に関しては、前職までの経験がそのまま活かせるものの、教育コンテンツをつくることに関しては素人だったので、最初は勉強が必要でしたね。エンタメ動画は面白さや興味をひきつけることがゴールですが、教育動画はどんなに面白くても内容を理解してもらうこと=学びに繋がらなければ意味がない。また、動画はあくまでも学習体験の一つにすぎず、学校の授業やその後の演習なども踏まえた学びの流れを意識してコンテンツをつくるというのも私には新鮮でした。

ですが、スタディサプリのメンバーは、教育業界出身者、開発やデータ分析が得意な人など、様々なバックグラウンドを持つ人たちが集まっています。元学習塾講師のメンバーに私のコンテンツの内容に意見をもらったり、私が動画制作のポイントをアドバイスしたりと、お互いの強みを貸し借りしながら協力して仕事を進めています。

03. 今の10代にリーチするには、新しいプロモーション手法に挑戦すべきではないか

Q:成田さんがMVPを受賞した「スタディサプリのコンテンツ資産とYouTubeを活用したプロモーション施策」とはどのようなものですか。

成田:スタディサプリのユーザーである若年層にリーチするためのチャレンジです。 テレビCMなどのマス広告は、保護者や学校の先生方に対するブランド認知・信頼度向上のためにも重要な施策。しかし、今の若年層はマスメディアに対する接触頻度が大きく変化しており、いかにスマートフォンのディスプレイ上でリーチするかが重要になっています。そこで、これまではあまり活用しきれていなかったスタディサプリのYouTubeチャンネルを使ったプロモーションを新たに企画することになりました。

Q:どのような経緯で成田さんが担当することになったのでしょうか。

成田:このプロジェクトを始めた頃の私はリクルートに入社してまだ4か月程度。当時はまだコンテンツマーケティングのミッションを持っていませんでした。でも、当時の上長がそんな私にも「動画やYouTubeに詳しいあなたの強みが活かせそうだからやってみない?」と声を掛けてくれた。年次に関係なく自分の知見を活かして新たなチャレンジをさせてもらえることが嬉しかったですし、個人的にも若年層にリーチする上でSNSやYouTubeの活用は避けて通れないと感じていましたので、ぜひやるべきいう気持ちで担当したいと申し出たんです。

04. 既存のコンテンツ資産を活かし、トレンドを踏まえたコミュニケーションに再開発

Q:YouTubeの中でもショート動画に取り組もうと決めたのは、なぜでしょうか。

成田:動画を活用したプロモーション自体はすでに世の中にたくさんあります。今から本格的に取り組むスタディサプリがこの世界で成果を出すには、同じ土俵で戦うよりも動画のトレンドを踏まえて今後大きく伸びそうなものに集中的に取り組む戦略を取るべき。そう考えると、今はTikTokやInstagramなどの他のプラットフォームでも縦長のショート動画を楽しんでおり、YouTube上でもショート動画の方が目に触れる機会が多いと考えました。

Q:成田さんにとってチャレンジだったポイントを教えてください。

成田:限られた予算の中でいかに良質なコンテンツをつくるかが課題でした。そこで目を付けたのが、スタディサプリの授業動画です。新たにコンテンツをつくらなくても、私たちには多くの生徒たちに学ぶ楽しさを提供してきた授業動画があります。この資産を上手く活用する方法を考えることにました。実は、このアイデアのもとになったのは、YouTube上で流行している「切り抜き動画」の発想です。長尺動画のダイジェスト版や印象的なシーンを抜き出してより多くの人に届けていく手法を見て、スタディサプリでも試してみたいと思ったんです。

しかし、単に授業動画を切り抜いて見せるだけでは、あっという間に飛ばされてしまうでしょう。そこで私がこだわったのは、第一に授業動画の選定。コンテンツディレクターチームにも協力してもらい、最大60秒という短い尺に収まるもので、多くの生徒に発見や驚きを提供しているシーンを選びました。とはいえ、切り抜くことで先生たちが本来教えたかったことが伝わらなかったり、誤解を招く表現になったりしては本末転倒。あくまでも授業動画という前提で質の担保には細心の注意を払い、外部の協力会社様の校閲を経て投稿していました。

そのうえで、もう一つこだわったのは、縦長のショート動画というフォーマットにあわせて一瞬で目に留まるような編集をすること。60秒の動画がどんなに面白くても、最初の1秒で興味を持たせられなければ最後まで観てもらえません。きっとユーザーはなにか面白い動画はないかとスマホの画面を次々に上へスワイプしながら観ているはず。そうした利用シーンを想像し、教育コンテンツとしての質は担保しながらも、印象に残るタイトル付けなどキャッチ―さを意識した動画を制作していきました。

05. 10代のトレンドは目まぐるしく変わる。動画だけに固執せず未知への挑戦を続けたい

Q:ショート動画へのチャレンジは、どのような成果をもたらしていますか。

成田:運用開始早々に出した動画で100万回再生を記録。そこで手を抜かず地道にコツコツと動画を出し続けた結果、今ではチャンネル全体でマス向けの施策にも引けを取らないトラフィックをコンスタントに獲得できるようになってきました。チャンネル登録者数も10万人を突破(※2023年5月現在13.6万人)。一定数の固定ファンがついたことで、YouTubeチャンネルという場を使った他の取り組みにもチャレンジしやすくなりました。

また、スタディサプリの講師を務めてくださっている先生方のためにも、YouTubeを活性化することは大きな意味があると捉えています。たとえば、今後はショート動画だけでなくお試し授業の意味合いで長尺動画を公開してみたり、YouTubeオリジナルの動画を作成したりと、施策を発展させることで先生方の授業の活用の場を増やせていけたらと考えています。スタディサプリに関わるステークホルダーのみなさんとの協働の輪を広げる手段にもできると考えています。

Q:このプロジェクトを通して、成田さん自身はどう成長できたと思いますか。

成田:仲間と協業しながら大きな成果を打ち立てられたことが、自分が成長できたポイントだと思います。今回の取り組みは、私1人の力だけでは成し遂げられませんでした。どんなに動画まわりの知見やスキルがあったとしても、「教育コンテンツとして良質かつ面白いもの」をコンスタントに作り続けるのは、それだけでは難しい。コンテンツディレクターチームのみなさんや、講師のみなさんと一緒に、今の10代にファンになってもらえるような動画をつくろうという同じゴールに向かって走り続けられることで実現できたものだと思います。

Q:最後に、今後取り組みたいことを教えてください。

成田:動画のキャリアを歩んできたものとして、動画施策がマーケティング戦略の柱になれるところまで育てていきたいです。ただその一方で、動画だけにこだわりすぎることなく新しい領域に挑戦したい気持ちもありますね。そもそも自分が動画を好きになったのは、当時それが新しい技術だったからです。これだけ動画が当たり前になった今、10代はまた別の新しいものに夢中になっているかもしれない。それくらい子どもたちのトレンドの移り変わりは早いもの。自分が獲得した知識に甘えることなく、新しいチャレンジをしていきたいです。最初は上手くいかないこともあるかもしれません。でも、失敗しないことよりチャレンジする方を応援してくれるのがリクルートという環境。そうしたカルチャーを土台にして、挫けずトライし続けられる人でありたいです。

取材時期:2023年4月

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。

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