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Staff interview

#40

全国2万5,827人の高校生が参加!アントレプレナーシップ教育プログラム『高校生Ring』、『高校生Ring 2023』の挑戦

MVP

浜田 なつか

Natsuka Hamada

浜田 なつか
SECTION 01担当者プロフィールSECTION 02世の中で必要とされるものを、自分の手でゼロからつくってみたいSECTION 03高校生に、「自ら問いを立て、自ら行動し、自ら変化を起こす」体験をSECTION 04多様なステークホルダーを巻き込みながら、「高校生ファースト」を貫くSECTION 05不確実性が増すこれからの社会で、自分らしく生きるためのヒントにしてほしい

01. 担当者プロフィール

担当者プロフィール

- お名前:浜田 なつか / Natsuka Hamada
- 組織名:まなび小中高プロダクトマネジメントユニット
- 入社時期:2018年 01月

リクルートが高校生向けに提供しているアントレプレナーシップ・プログラム『高校生Ring』。2021年度の立ち上げ期を経て、22年度には対象者を拡大、23年度には2万5千人以上が参加したプログラムを、立ち上げ期から牽引してきたのがプロジェクトリーダーの浜田なつかさんです。社内外のステークホルダーを巻き込み、多くの学校・生徒が参加したこの取り組みは、本格運用初年度に何を実現できたのか、浜田さんの1年間の挑戦を聞きました。

02. 世の中で必要とされるものを、自分の手でゼロからつくってみたい

Q:浜田さんがリクルートに入社するまでの経歴を教えてください。

浜田:学生時代に留学をしていたこともあって、もともとはグローバルな活動に興味があったんです。就活時には、ビジネスを通じて発展途上国の経済成長を支援できるような仕事がしたいと考え、総合商社へ。そこでは事業投資管理などを担当していました。

Q:なぜリクルートへ転職したのでしょうか。

浜田:商社では、新たな事業やサービスをはじめるにあたって既存の会社をM&Aするような機会が多くあります。けれど、私は「まだ世の中にないもので、本当に世の中に必要とされているもの」を、自分の手でつくりあげてみたかった。ゼロからイチをつくりだす仕事に対して純粋な好奇心があったんです。そこでゼロイチの仕事を集中的に経験できる場所を探して、たどりついたのが、リクルートの新規事業開発室。当初は、社内の新規事業提案制度『Ring』の審査や通過案件のインキュベーション、他社との新規事業開発などを担当していました。

Q:新規事業開発室から『スタディサプリ』を有するまなび事業へ異動しているのはなぜですか。

浜田:きっかけは、育休を機に教育への関心が高まったことです。復職後、「教育系の新規事業があったら担当したい」と上司に伝えたところ、ちょうど社内制度である『Ring』を高校生向けの教育プログラムに展開するという新しい試みを教えてもらいました。それこそが、今私が担当している『高校生Ring』。ぜひやってみたいと手を挙げました。

当初は『Ring』を管轄する新規事業開発室のメンバーとしてプロジェクトに参加していたのですが、1年検証してみた結果、翌年以降は『スタディサプリ』のあるまなび事業が中心となって『高校生Ring』を動かしていくことになりました。『高校生Ring』により本格的に携わりたいという思いが強くなっていた私は、社内制度を利用してまなび事業へ異動してきました。

03. 高校生に、「自ら問いを立て、自ら行動し、自ら変化を起こす」体験を

Q:浜田さんが担当している『高校生Ring』とはどのような取り組みなのでしょうか。

浜田:『高校生Ring』は、リクルートの新規事業提案制度『Ring』のノウハウを活かした、アントレプレナーシップを学ぶための教育プログラムです。このプログラムを開発した背景には、高校生や先生たちを取り巻く環境の変化がありました。

まず、高校の教育現場では「探究学習」が必修化しています。加えて「キャリア教育」のニーズも高まっていますが、先生たちも生徒もまだ手探りの状況でした。また、社会に目を向ければ、テクノロジーの進化、少子高齢化、気候変動など、これまでの常識が通用しないような出来事も次々に起きています。そうした変化も相まって今注目されている力こそが、アントレプレナーシップです。

アントレプレナーシップは、「起業家精神」と翻訳されることも多いですが、私たちはこの力を起業する人だけに必要な力とは捉えていません。私たちが定義するのは、「自ら問いを立て、自ら行動し、自ら変化を起こす力」。これからは、誰かが用意してくれる正解はなく、自分の意思で人生を切り拓くことが必要な時代だからこそ、『高校生Ring』を通して一歩踏み出す体験を提供したいと考えています。

Q:『高校生Ring』は2021年度より2年間の立ち上げ期を経て、昨年度から参加者が大幅に拡大をしています。これまでとは異なる部分もチャレンジが必要だったのではないですか。

浜田:そうですね。『高校生Ring』は『スタディサプリ』を導入している高校向けに提供しているのですが、2021~22年度は立ち上げ期間だったこともあり、プログラムをご案内できる高校が限られていました。しかし、この期間に一定の成果が認められて23年度は対象校を広げることに。大幅な拡大が見込まれるなか、プログラムとしての品質を落とさず、むしろ高めたうえで高校生に価値を提供することが先期の最大のチャレンジでしたね。

04. 多様なステークホルダーを巻き込みながら、「高校生ファースト」を貫く

Q:具体的には、どのようなことに取り組んだのでしょうか。

浜田:高校生からエントリーされるビジネスアイデアの数が飛躍的に増えるため、運用体制の強化は必須でした。加えて、アントレプレナーシップの多様性を感じてもらうために、社外ゲストを招いたイベント『高校Ring WEEK』を開催しました。他にも世界でアントレプレナーシップ教育をリードするバブソン大学にも学びにいったりと、社内外の様々な人々にご協力いただきました。更に、私たちの取り組みに共鳴いただいた文部科学省から後援もいただきました。

また、社内の話ですが、リクルートのコーポレートブランド企画グループとは二人三脚で協働。まなび事業とは異なるケイパビリティを持つ仲間と連携しながら、若年層に対するリクルートのブランディングの意味でも『高校生Ring』を推進していったことは大きなチャレンジでした。

Q:浜田さんが一番こだわったことを教えてください。

浜田:プロジェクトの大方針として「高校生ファースト」を掲げていました。関係者の人数が前年度までとは比べ物にならない規模で、みんなそれぞれ少しずつ利害や考えは違って当然。それを全てケアしようとすると、プロジェクトが本来実現したいことからどんどんズレてしまいます。しかし、私たちが一番向き合うべきは、高校生。大きな決断をするときや、迷ったときは「それは高校生の学びにプラスになるのか、ならないのか」を基準に決断していました。

また、ご協力いただいた社内外のみなさんにプログラムの趣旨や内容をしっかりと伝え、思いを重ねていくことにもこだわりました。私たちが『高校生Ring』を通して高校生に体験してほしいのは、自分の内面に向き合うこと。高校生にビジネスを教える場なら他にもありますが、『高校生Ring』で本当に届けたい価値は、事業の作り方を学ぶことというよりも、自分の好きなこと・得意なことを見つめることや、身近な関心事から社会課題・地域課題を発見することを通じて自己理解を深め、主体性を育むことです。その意義に共感いただいた方々のご協力があったからこそ、本格運用の初年度を無事に走り切ることができたと思います。

05. 不確実性が増すこれからの社会で、自分らしく生きるためのヒントにしてほしい

Q:2023年度の成果を教えてください。

浜田:22年度参加は23校6,186名だったところ、23年度は123校25,827名が参加し、私たちの想定以上の規模で実施することができました。先生方からは「生徒の非認知能力向上に寄与した」「他校にも勧めたい」といった意見をいただいており、高校生のみなさんからも「もっと勉強を頑張りたいと思った」「主体的に考えて行動する力が身についた」などの声を多数いただきました。なかでも「将来やりたいことが高校生Ringを通じて明確になった」という感想をもらえたことが、個人的にはとても嬉しいです。

Q:今回のプロジェクトは、浜田さん自身にとってはどんな学びの機会になりましたか。

浜田:この成果は私ひとりでは実現できなかったものですし、チームで大きな取り組みに挑戦する醍醐味を改めて感じた1年でした。『高校生Ring』のプロジェクトチームは、様々な立場の人たちが社内外から集まっているので、一人ひとりの得意分野が実に多様。誰かひとりが頑張って成り立っているのではなく、各自が強みを持ち寄りながらチームワークで推進しているから上手くいったのだと思っています。

Q:最後に、これから予定しているチャレンジや、浜田さん個人として実現したいことを教えてください。

浜田:高校生に向けた価値の向上はもちろん、先生の支援も構想のひとつ。多忙を極めている先生方が過度な負荷を強いられることなく探究学習やキャリア教育を実現できるように、『高校生Ring』でサポートできるようにしていきたいです。

そうしたチャレンジの先に私が見据えているのは、もっと早く・たくさんの人に『高校生Ring』を届けること。このプログラムは一部の起業家志向の生徒だけのものではなく、今を生きるすべての高校生に向けた学びの機会です。今の高校生を待っているのは、不確実性が高く、これまでの方法論が通用しづらい未来。そんな社会を自分らしく生きるためのヒントにしてほしいと思っています。

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。

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