事例紹介
スタディサプリ高校講座|佼成学園高等学校
生徒一人ひとりに、最適な学びを。 スタディサプリを学習の基盤として、 生徒の主体性と学習意欲を大きく伸ばす。
教育現場では『スタディサプリ』をどのように活用しているのか。実際に使用している学校の声をご紹介します。
01. 導入の背景・課題 |画一的なe-ラーニングから、「一人ひとりにあわせた学びを提供できるツール」へ
当校では、過去にe-ラーニングを導入したものの、多様化した生徒の学力に細やかに対応できなかったという反省がありました。新しい英語学習ツールの導入にあたり、以下の3点を主軸に複数の候補教材を比較・検討しました。
(1)課題への取り組み具合をチェックできること
(2)生徒一人ひとりの習熟度にあった課題を提供できること
(3)「できないこと」「やるべきこと」の見極めができていない生徒にもその見極めができること
また、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能を重視する大学入試改革にともない、ネイティブ講師による授業を増やしました。これにより相対的に短縮されてしまった文法を学ぶ時間を補うため、生徒の自学によって文法の理解と定着を図ることができるツールであることも新たに重要となりました。
私たち教師が実際にツールを使い多角的に検討した結果、希望のすべてを満たしていたのがスタディサプリでした。大きなポイントとなったのは、生徒一人ひとりが苦手分野や必要な学習内容を把握しながら、自分にあった学習に取り組むことができる点が大きなポイントでした。また、同時期に他社の教材も検討したのですが、スタディサプリの講義動画や講師の質の高さを実感し、導入を決定しました。
02. 学校での活用方法 |「見える化」などのひと工夫で、スタディサプリの導入効果がより大きなものに
当校のスタディサプリの使い方は、主に「長期休暇の課題」「反転授業の予習教材」「授業開始時のスピーキング・リスニングの自習課題」の3つですとしてです。
長期休暇の課題として導入するのにあたり取り組んだのが仕組みづくりです。
充実した学びのためには、学習到達 状況や取り組む内容を理解し、一人ひとりにあった方法での学習を行うことが重要となります。しかし、生徒が自己判断するのは難しいものです。そこで「見える化」を狙いました。生徒自身がレベルや必要な学習内容を把握できる当校独自のルーブリック(※1)を作成して配布。学習方法もスタディサプリに加えて学校の教材やその他の教材からも選べるようにし、自主的に学びを進められる仕組みを整えました。
また、もうひとつの課題であった文法の理解と定着に関しては、二週間に一度の割合で高校1年生に反転授業(※2)を導入。その予習教材としてスタディサプリを活用することにしました。
生徒は反転授業の日までにスタディサプリの動画講義を視聴。そして文法のポイントを自らスライドにまとめ、授業で発表するスタイルを基本として、予習から復習までの流れを構築しました。さらに15秒ずつ説明時間を短くするタイムトライアルを行ったり、生徒同士で説明し合う様子を動画に撮影したり、クラスのベストプレゼンターを決定して発表するなど、生徒のやる気ややりがいを喚起できるように工夫しました。
他にも、反転授業自体も「やって終わり」にせず、確認テストを行うことで定着を促しました。また、通常の授業では授業開始時の10分を目安にスタディサプリでスピーキング・リスニングの自習時間を設けるなど、スタディサプリの有用性を最大化できるよう、当校独自の+αを考案して実践しています。
※1学習到達度、達成度を示す評価基準を、表として示したもの。
※2教師が新しい知識を教え、生徒が自宅での宿題等を通して習った知識の定着を測る従来の教育法を反転する授業形態。生徒が知識を事前に個別で学習し、授業では演習や質問、意見交換をおこなって理解を深める。
03. スタディサプリの効果|好奇心を引き出す動画授業により、学びが主体的に。教師の働き方改革につながるという副産物も
スタディサプリを効果的に活用する仕組みを構築したことで、授業中の自習や予習から長期休暇の宿題まで、多彩に活用できるようになりました。スタディサプリの人気講師の講義のファンとなり、課題以外の範囲の動画も自主的に見進める生徒も。おり、また反復授業では自分の言葉で要点を整理することで理解が深まったり、生徒がしっかり宿題に取り組むようになりました。一人ひとりの学習意欲や自主性が育つ高い効果を実感しています。
また一方、私たち教師側にしても、スタディサプリのおかげで宿題の準備や印刷といった工程をカットでき、宿題のチェックも管理画面で行えるなど生産性が上がり働き方改革の一助にもなるという効果も出てきています。今後も、新しい仕組みを考案し続け、時代に合った学びを提供していきたいと考えて思っています。
※本記事は2019年12月時点の内容で構成されています。