スタディサプリ BRAND SITE

Staff interview

#16

「刺さる」CMはこう作る——常に考え、手を動かし、検証し続けるCMチーム

MVP

2020年度スタディサプリENGLISH CMチーム

2020 Study Sapuri ENGLISH CM Team

SECTION 01担当者プロフィールSECTION 02「刺さる」CMはこう作る——常に考え、手を動かし、検証し続けるCMチームSECTION 03英会話アプリからTOEIC®TEST対策にCMの方向性を大転換、常識破りの短期間で実現 SECTION 04企画も制作も丸投げにはせず、細かく仮説検証しながら自分たちの手でハンドリング SECTION 05顧客の声や手を動かした結果といった「手触り感」を大事にすることがチームの共通点

01. 担当者プロフィール

担当者プロフィール

- お名前:進藤 ももこ
- 組織名:マーケティング部
- 入社時期:2015年 04月

担当者プロフィール

- お名前:本居 綾
- 組織名:デザイン部
- 入社時期:2017年 05月

担当者プロフィール

- お名前:奥田 真嘉
- 組織名:マーケティング部
- 入社時期:2013年 04月

02. 「刺さる」CMはこう作る——常に考え、手を動かし、検証し続けるCMチーム

「スタサプ!」が印象的なスタディサプリENGLISHのテレビCM。2020年春からTOEIC®TESTのスコアアップを訴求する形に方向性を変え、今も展開中です。そのCM作りの裏側には、何度も仮説検証を重ね、よりよいものを追求するCMチームの奮闘がありました。短期間での方向転換を成功させてMVPを受賞し、今も新たなCM制作に取り組むCMチームの進藤さん、奥田さん、本居(もとおり)さんにお話を伺いました。

03. 英会話アプリからTOEIC®TEST対策にCMの方向性を大転換、常識破りの短期間で実現

Q:三人の役割分担について教えてください。

奥田:進藤さんがプロジェクトリーダーのような形で中心となっています。(本居)綾さんはシニアアートディレクターとして制作面でのリーダーとなっています。社内では3人チームとして、社外を含めると代理店さんとワンチームで一緒にCMを作っています。

Q:「スタサプ♪」が耳に残るあのCMは以前から頻繁に目にしますが、MVP受賞となったCMは何が違うのでしょうか?

進藤:2019年春から『スタディサプリENGLISH』のテレビCMを展開し、2021年4月で3年目になります。これまでたくさんのCMを作ってきましたが、どちらかというと新日常英会話コースを訴求するものをメインで作ってきました。2020年春向けのCMを作成する際、TOEIC®TEST対策コースの訴求もやってみましょう、ということになったのが始まりです。

 CMというのは放映の何ヶ月も前から準備を始めます。ちょうどそのころ流れていた冬のCMの結果を見て、「TOEIC®TEST対策コースをメインに訴求するよう方向転換するほうが良さそうだよね」と判断し、舵を切りました。ですが、既に春のCMの撮影が迫っているタイミングで、当時担当いただいていた広告代理店さんと想定していたスケジュールの範囲内では対応しきれなさそう、となってしまったんです。

 かといって、効果が出ると思っている方向性を諦めたくはありません。ですので、自分たちでやってしまおうと、CMに登場いただくカスタマーを集め、カメラマンさんも別途手配し、オフィスでCMで使用する写真撮影を行う、という具合に、代理店の方に任せきりにせず自分たちで動いてやり切りました。

Q:Web動画ならばさらっと作ることもできそうですが、CMはそうもいきませんよね。

奥田:Webだと2ヶ月くらいで比較的簡単に作れますが、テレビCMとなると役員の方を含めて議論し、中長期なブランドのあるべき姿などを考えながら進めるので、半年くらいかかりますね。コストもおそらく10倍くらいはかかると思います。

進藤:代理店の方はCMを企画するプロですし、制作会社の方は映像制作のプロです。こうしたプロの方々と一緒に、ただし、あくまでリクルートが主体となって進めて、一緒にいいものを作っていかなければいけないというのが、CM制作の大変なところの1つかなと思っています。

04. 企画も制作も丸投げにはせず、細かく仮説検証しながら自分たちの手でハンドリング

Q:CM作りというと、大まかなイメージを代理店の方に伝え、それを元に複数の代理店の方が提案を持ってきてコンペで「これにしよう」と決める、なんていうイメージがありますが、実際はどうなんでしょう。

進藤:代理店さんや制作会社さんと一緒に作りますが、成果物の最終責任は事業側である自分たちにあります。ですから、ハンドルを自分たちでちゃんと握りながら推進していくことを意識していました。

 具体的には、まず、自分でちゃんと手を動かして仮説を考え続けること。もう1つは、常にディスカッションベースで進めること。この二点に気をつけていました。

 極論すると、「このようなものを作ってください」と代理店さんに考えてもらうこともできなくはないと思います。けれど自分たちで考え続けることをベースに、コンセプトボードを自分たちで内製したり、代理店さんのように絵コンテは作れませんが「字コンテ」という形で、どんなカットにしていくか、この内容で本当にターゲットにちゃんと意図通りに訴求が刺さるのか? という事を考え続けました。こういう代理店さん任せにせず自身でも手を動かして考え続ける姿勢が、何か起きたときでもすぐ対応できる、というところにつながっているのかなと思います。

Q:もう1つの「ディスカッションベース」というのはどういうことですか?

進藤:もちろん、最初のオリエンで要件やKPIを伝え、方向性もすりあわせた上で、代理店さんが企画を持ってきてくれるんですが、ミーティングの時間はどうしても限られますから、説明を聞く時間にするのはもったいないと考えています。そのため、必ずミーティングの2時間前までに先に資料をもらうようにしているんですよね。それを事前に読み込んで、すべての案に対して事前にフィードバックを付けた上でミーティングに臨み、どの案がいいか、どうしていきたいかといったところを一緒に議論し、考える時間にしています。こうしたところは、他にはあまりない進め方かもしれません。

Q:流しっぱなしではなく、仮説検証もしっかりやっているんでしょうか?

進藤:Webの広告でもテストを行い仮説を検証すると思いますが、CMでは使うお金が全然違います。「流してみたけれど失敗しました」では取り返しが付かないので、作成段階からPDCAを細分化して回しています。

 まず一番始めに「どういう訴求軸が刺さるのか」ですね。スコアアップした人たちがたくさんいることを訴求するのがいいのか、無理なく続けられることを伝えるのがいいのか、どういう訴求がユーザーに刺さるのかを、画像と文字で一枚の絵に表した『コンセプトボード』というものを社内で制作し、それをユーザーに当ててみて、定量、定性の両方でそれぞれの訴求軸の善し悪しを判断しています。

 そしてその結果を基に企画を作っていくのですが、いきなりタレントさんを使った動画は作りません。その前に、紙芝居を動画風にした『ビデオコンテ(Vコン)』と言われるものを制作し、それも調査にかけてさらに善し悪しを判断しています。

 その結果が良かったものを実際に撮影しますが、放映直前にもう一度、撮影素材の仮編集段階のものをまた調査にかけ、狙い通りになっていたかを慎重に確認した上で実際に放映します。実放映においても、放映エリアを分けて素材検証をしています。

 調査も、モニターさんに対して、動画を見てもらった上で「この商品を利用してみたいと思いますか」といった事柄を五段階評価してもらう定量調査と、一対一のインタビューで実際に動画を見せて反応を見ながら深掘りしていく定性調査の両面で行い「このCMを見て本当に利用したいと思ってもらえるか」「利用意向・非利用意向の理由となるポイントは何か」を確認しています。

Q:その中で、CMの方向性を変える方針も見えてきたのですね。

奥田:以前のCMは、価格やスキマ時間を使えることをアピールした英会話アプリを訴求する感じだったんですね。でもPDCAを回していくと、TOEIC®︎TESTのスコアアップに振り切った作りにした方がいいんじゃないか、ということが見えてきました。それが2020年1月のタイミングです。放映予定の3月までという超短期間で巻き返すのはとても大変なんですが、それをガッとやりきった感じですね。

Q:CM自体の作り方にも違いがありますか?

本居:私は前職のころからCMに携わらせていただいていたのですが、普通はだいたい11ステップのプロセスのところ『スタディサプリENGLISH』では18ステップ踏んでいます。かける工数の多さがまず違うなあと。

 もう一つ、いい意味で数字を開示しながら作っていける環境だなと感じます。前職ではクライアント様から詳しい数字を開示いただけないことも多かったのですが、このチームでは「このスコアがこう上がりました」「定量調査の結果はこれです」といった具合に隠さず教えてくれるので、理性的なアプローチができるいい環境だと思います。画作りの観点からも仮説の精度があがっています。

進藤:オリエンの後に企画をいただいて、動画コンテを作り、どういう演出にするかを考えて撮影プロセスに入るんですが、我々はそれを企画でも演出でも3回くらい繰り返しているんですね。企画提案を一度受けてその中から選んで決める場合もあると聞いて、スタディサプリENGLISHでは普通より細かい制作プロセスなんだなと思います。

Q:実際のCM動画ではどの辺にこだわりましたか?

進藤:スコアアップの事例としてCMに出演いただいている方々は、実際にスタディサプリを使っていただいている方々です。短期間で、実際にスタディサプリだけでスコアが上がり、かつ、撮影にご協力いただける方々を探してくるのが大変でしたが、頑張りました。

 また、実はこの撮影はうちのオフィスで行われました。私と本居さんの二人で社内でロケハンをして、どこで撮るかを考え、独自で撮影手配をし、当日の撮影に臨みました。CMの放送後「自分もCMに出たいです」という問い合わせが時々来るようになりましたね。

Q:効果はいかがでしたか?

進藤:先ほどお話した2020年春のCMでは、前年に比べ申し込みが大幅に上がりました。友達の中にも、CMを見たり、英語学習にスタディサプリを使ってくれる人がいたりして、広まっているんだなとうれしく思います。

05. 顧客の声や手を動かした結果といった「手触り感」を大事にすることがチームの共通点

Q:3人の連携、チームワークはどのように育んだのでしょうか?

本居:部署間の垣根を越えて、Twitterレベルで密にコミュニケーションを取っていますよね。

奥田:「本居さんのPCカメラの性能がすごくいい」とか(笑)。仕事の話の2〜3倍、雑談をしているのが決め手のような気がします。

本居:でもそれがあるから、小さいことでも相談しやすい環境なのかもしれません。

奥田:進藤さんは営業からマーケティング部に着任してもうすぐ2年、プロモーション担当としては1年ちょっとぐらいなんです。初めは何もできなかったですが、今や代理店のクリエイティブディレクターとも対等にディスカッションし、プロジェクトを進めていくようになっています。

進藤:奥田さんが言う「守破離」で、とりあえず真似をしてやってみること、手を動かすことが大事なんだなと学んだ一年でした。

Q:アートディレクターとしての本居さんの存在はどう感じていますか?

進藤:綾さんがいないとこんなに素敵なCMにはならないと思います。昨日もCMの撮影で、そのアングルチェックも含め2日間スタジオに詰めていましたが、私は、デザインの善し悪しってどうなれば100点なのかというのがよく分からないんですね。どちらも綺麗に見える場合に、どちらの方がより良いのだろうかと…。

 でも綾さんは、何となくではなく、ちゃんと「こういう理由でこっちの方がいい」とばしばし示してくださるし、文字の入れ方や置き場所など、細かく赤入れして返しているんですよ、毎回。もし綾さんがいなかったら、今と全然質の違うCMになっちゃうと思います。

 奥田さんは……できすぎて困る人ですね。私の考えたことに対して「もっとこうした方がいいんじゃない」とディレクションしてくださるので、それがないと、また違う形のCMになっているだろうなと思います。結局、今回の取り組みの型を作ってくれたのも奥田さんですから。

本居:奥田さんは良くも悪くも、誰に対しても思ったことをズバズバ表裏なく言えることが良いところだと思っています。あと、何でもご自身で手を動かしてササッと検証しちゃうんですよね。自分でPythonを書いて媒体を分析したり……。

Q:絵も描けますか?

本居:それは下手くそです(笑)。でも、ちゃんと自分の手で検証しているからこそ、確証を持って人に伝えることができたり、あらゆる観点でのディレクションがシャープだったりする点を尊敬しています。

奥田:僕から見て進藤さんは、部の中でも一番インタビューがうまいんじゃないかなと思います。あと、一度やると決めたことは最後まで、何があってもやりきるというところがすごいな、と思いますね。綾さんはもう、撮影現場にどんっと座っているというか……撮影に向けて日々コミュニケーションを取り、自ら検証した上で案を渡すから、代理店からもしっかりと信頼を得ていますよね。

Q:皆さんは、一通りできあがったように見えるものでも、まだまだ、もっとこうした方がいいと常に改善を続ける姿勢が共通しているように感じました。

奥田:あと、自分で手を動かしたり、実際のインタビューを通して顧客の声を知っているからこそ、代理店に確証を持って「こうです」と言えることでしょうか。制作会社に対する綾さんも、代理店のクリエイティブディレクターに対する進藤さんも、ユーザーの声を踏まえ、自分の手を動かした上で言っていることが分かるから、信頼や納得を得ているのだと思います。

Q:では最後に、今後に向けて抱負を聞かせてください。

進藤:春のCMも、これまでの経験を踏まえてこうした方がいいなと思ったことを全部詰め込めたと思っています。けれど一年後、二年後に作るものも、今以上に進化させることができたと思っていられるように自分自身も成長したいですし、チーム一丸でより良いものを作っていければなと考えています。

本居:気持ちはマーケのお二人と同じです。画作りに関しては、カスタマーに共感を生んでいけるもの、時勢も踏まえ、その都度ちゃんと刺さるものを作っていきたいなと思います。また、長期的な目線も加味して、愛されるブランド作りを目指してCMを作っていきたいなと考えています。

奥田:ここまでの話にも出てきた、インタビューを大事にするとか、手を動かして検証するといった手触り感をこのチーム体制の中で保ちながら、今のいい状態をさらに発展させていきたいと考えています。リクルートの中でそうしたやり方を発信したり、今後の新商品に対応できるチーム作りも継続してやっていければといいなと考えているところです。

※TOEIC is a registered trademark of ETS. This website is not endorsed or approved by ETS.

取材時期:2021年4月

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。

スタッフインタビューの記事