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Staff interview

#17

「この人たちのためにやりたいな」で、知らない尽くしのプロジェクトを遂行

MVP

杉山 聡子

Satoko Sugiyama

杉山 聡子
SECTION 01担当者プロフィールSECTION 02「この人たちのためにやりたいな」で、知らない尽くしのプロジェクトを遂行 SECTION 03入社直後にいきなり任せられた対応窓口、前年比5倍の問い合わせに対応SECTION 04定期ミーティングで一体感を醸成、「この人たちのために」という思いで進めた横断プロジェクト SECTION 05気軽に相談できる人たちがこんなにもいる会社、これからもスピード感を強みに

01. 担当者プロフィール

担当者プロフィール

- お名前: 杉山 聡子/ Satoko Sugiyama
- 組織名: 小中高プロダクト開発部
- 入社時期:2020年 02月

02. 「この人たちのためにやりたいな」で、知らない尽くしのプロジェクトを遂行

転職直後は誰にとっても心細いもの。ましてや、プロダクト知識がまだ薄く、社内に知り合いもあまりいない中でサポートセンターからエスカレーションされた問い合わせに答えたり、複数の組織にまたがるプロジェクトを遂行するとなると、ほぼ「無茶ぶり」と言ってもいいでしょう。そんな無茶ぶりに、「当たり前のことを地道に」進めることで見事に応え、MVPを受賞した杉山聡子さんにお話を伺いました。

03. 入社直後にいきなり任せられた対応窓口、前年比5倍の問い合わせに対応

Q:自己紹介をお願いします。

杉山:以前は通信キャリアにいてeコマースサービスなどを担当していました。2020年に転職し、初めて教育向けのサービスを担当しています。スタディサプリの中でもB2Bのプロダクト開発チームに所属し、「スタディサプリfor TEACHERS」の機能の一部を担当しています。

Q:MVP受賞の理由もそのプロダクトによるものですか?

杉山:半分はその通りですが、半分は別の業務でです。1つは、サポートセンターに寄せられた問い合わせの中からエスカレーションされてくる内容にプロダクトチームとして対応する際の窓口業務です。もう1つは、「K12横断プロジェクト」という、B2BとB2C、両方の領域にまたがってコーポレートガバナンス、コンプライアンスを効かせていくためのプロジェクトで、リーダー的な役割を担いました。

スタディサプリの利用に当たって個人情報をいただく際には、プライバシーポリシーや利用規約に「こんな用途で使いますよ」と説明し、利用者の同意をいただく必要がありますが、その証跡も残しておく必要がありました。どのユーザーがどんなプライバシーポリシーや利用規約に同意したかを逐一記録する、多くのトランザクションが発生するシステムの開発が必要で、そのプロジェクト(株式会社リクルートのプロジェクトでもあります)を担当しました。同時に、預かった個人情報を適切に管理できる開発環境および業務環境の整備に関するプロジェクトのリードも担当しました。

Q:同時期にまったく異なる2つのプロジェクトを進めたのですか?

杉山:K12横断プロジェクトは主に2020年の下期に担当しました。一方、カスタマサポート窓口は通年発生する業務ですが、新年度前後は増加します。特に2020年の2月から3月にかけては、新型コロナウイルスの感染者が増え多くの学校が休校になったことからスタディサプリの需要が高まり、多くの学校様に導入いただきました。その結果、サポートセンターへの問い合わせも前年の約9倍に急増したんです。サポートセンターの方々も本当に大変だったと思います。

それに連動して、われわれプロダクトチームへの問い合わせも急増し、春から夏にかけてはこちらの業務をメインに担当しました。通常であれば一週間あたり平均5件程度の問い合わせがプロダクトチームに上がってくるのですが、それが一週間あたり約25件にまで増えていった中、5営業日程度で回答をお返しできるようエンジニアと調査したり、不具合であれば修正したり、もし謝罪が必要な案件であればその方向性を決めるといった仕事を、プロダクトチームとしてどうやって進めるべきか調整し、方向性を考える部分を担いました。

Q:2020年2月に入社し、その直後にいきなりサポート対応を担ったのですか?

杉山:はい。私が2月に入社し、直後の3月には前任の方が退職されることが決まっていたので、2月からの1ヶ月間、必死にいろんなことを教えていただいて、プロダクトに関する知識を広くインプットしてもらい引き継ぎました。プロダクト知識がほとんどない中、かなり難しい場面もありましたが、分からないことは2B領域でプロダクト開発をしているメンバーにいろいろ尋ね、助けてもらいながら対応していきました。

ドキュメントがあまりない会社なので、そこは苦労した半面、この先引き継ぐ人が同じ苦労を味わうことのないよう、「ここにこういうドキュメントがある」と一目で分かる場所に置いておくといったことを意識して行いました。

Q:知らない人たちと知らない業務を円滑に進める際のコツって何でしょう?

杉山:K12横断プロジェクトもそうですが、事業横断プロジェクトを進める時には、それぞれ知っていることも違えば見ているドキュメントも違うあらゆる部の方々が集まります。そこで気をつけたことは2つありました。

1つ目は、関係性が薄く、持っているドメイン知識が違う中で議論を活性化するため、なるべく高頻度で短時間のミーティングを設定したことです。もう1つは、単にドキュメントを作るだけでなく、それを誰にでも分かるところに置いておく、たとえばSlackのトピックなどで共有することで、誰もが「あ、ここでこんな議論をしているんだな」ということが分かるようにしました。

それから世の中にはいろんな便利な進捗管理ツールがありますが、それぞれ慣れ、不慣れもあると思います。なので愚直にExcelでガントチャートを組んで、誰でも進捗が分かり、更新できる状態を作りました。誰にでもなじみがあって誰でも更新できるツールを選ぶことで、会議に参加していない人もスムーズに情報が行き渡ったと思います。

Quipperの中でこういうやり方をしている方たちがいて、自分自身、入社当初にそれで助けられた時期がありました。それを取り入れた形になります。

04. 定期ミーティングで一体感を醸成、「この人たちのために」という思いで進めた横断プロジェクト

Q:プロダクト作りであれば熱量のある議論ができそうですが、コンプライアンス、ガバナンスの分野だとモチベーションを保つのがなかなか難しそうですね。

杉山:おっしゃるとおりで、実は私自身も、全然やりたいと思っていなかったプロジェクトでした。ユーザーのためにプロダクトを作りたい、学びに向き合える仕組みを作りたいという気持ちで入社してきたのにこの仕事を渡されたので、「ああ、なんか変なものを持ち込まれちゃったな」というのが率直な感想でした。しかも、コロナ禍で皆がオフィスに出社していない中、入社したばかりの私が、直接顔を合わせたこともない人たちと一緒に仕事をするのも少しストレスでした。

そこで、自分自身も含めて当事者意識や納得感を持つため、定例ミーティングという場を作り、それを通して「この人たちと一緒にならやりたいな、この人のためなら頑張ろうかな」という気持ちをチーム全体で作り上げ、支え合ってきたように思います。

それにこの会社では、どの職種の人も「学習者のためになるサービスを作ろう」という強い思いを持っていることが印象深く、それが私の支えになりました。「それって本当にユーザーに必要なんですか」という問いをどの人からも聞くんですね。「みんなこういう思いを持ってプロダクトを成長させたいと思っているんだ。だから、この人たちがより仕事をしやすくするために、今このときに私がこのセキュリティの問題を終わらせよう」という気持ちになりました。

Q:それでも最初は探り探りでしたか?

杉山:悠長にチームビルディングをやる余裕もなかったため、走りながらちょっとずつ互いに人間関係を構築していきました。最初は確かに探りながらでしたが、週に2回、オンラインで顔を合わせることによってだんだん一体感が生まれ、議論が活性化していったな、と思います。そのうち「こちらのタスクは終わって手が空いたので、ほかに困っている人があれば僕らがやりますよ」と声を上げてくれる方が出てきたりと、ミーティングの場を通して自然発生的に助け合いができあがっていったのはすごく良かったことだなと思います。

Q:コンプライアンス関連の問題では、キーマンに了解を得なければいけない場面もありますよね。

杉山:どんなプロジェクトでも、終盤になればなるほど、なぜか新しいトラブルが舞い込んできますよね。なので、できるだけ事前に「これがこう進んだら、最終的にこういうユーザー影響、事業影響が出てくるだろうな」と予測し、対処や判断を下す人たちを自分なりに押さえ、日頃からプロジェクトの状況を共有しながら進めました。

実際にこれはまずい、トラブルだという時も、一方的なお願いベースで話を持っていくことはしませんでした。たとえば「スケジュールが押しています。プランAは何とか二週間でユーザー運用まで回してもらう案ですが、プランBではリリース時期を後ろ倒しして、ユーザーへの丁寧なコミュニケーションを行う時期を持たせてください」といった具合に、できるかどうか分からないけれど、自分なりに複数の案を持った上で相談に行くようにしました。すると意外と、「それならこんなプランCもあるよ」と新たな案を出してもらえたりして協力してもらえました。やっぱり、ちょっと急いでいるときこそ、自分が最短だと思う方法に固執せず相談しにいくのは大事なことなんだなと思いましたね。とはいえ、当たり前のことをただ地道にやっていただけなので……。

Q:いえ、それが一番難しいと思います。でも、途中で心が折れそうになりませんでしたか?

杉山:自分自身がチームを引っ張りきれないなと感じるシーンもありました。でもそんなときは、プロジェクトの皆さんに助けていただきました。あるミーティングで、自分でも納得しきれていない中、ふがいない方針を伝えなければならず、メンバーに話していたら、「みんな、これ以上さとすぎさんの声が小さくならないように、ここは頑張りましょう」と言ってくれる方がいらっしゃって、とても心強かったです。ステークホルダーとの交渉の場に、プロジェクトメンバーが数人入って一緒に臨んでくれたこともありました。メンタル面も含め、周りの皆さんに支えていただいたプロジェクトだったと思っています。

05. 気軽に相談できる人たちがこんなにもいる会社、これからもスピード感を強みに

Q:転職して1年、図らずも部署横断型プロジェクトを通して、会社にだいぶなじんだのではないでしょうか。

杉山:そうですね。このプロジェクトを通していろんな部署の人たちと仕事をさせてもらったのはすごくいい経験でしたし、いろんな人とのつながりが持てたのも大きな財産です。何か困ったことがあったとき、気軽に相談できる人たちがこんなにもたくさんいる会社なんだなと実感できました。

Q:転職したての頃、文化の違いに戸惑いはありませんでしたか?

杉山:転職当初は、このスピード感にびっくりした記憶があります。前職ではシステム開発を外部のベンダー様にお願いする形だったこともあり、何か一つ機能改善をするにしても三ヶ月くらいかけて計画し、設計し、作って、リリース前のテストをして……という世界でした。Quipperではあらゆる職種のメンバーがワンチームで仕事をしていて、毎週毎週何か改善をしては世の中に出して、フィードバックをもらっていくので、その開発スタイルにすごく感動した記憶があります。恥ずかしながら初めて、「ああ、ソフトウェアって、こうやってリリースして改善サイクルを回すんだな」と実感できました。

Q:今後はどんなチャレンジを考えていますか?

杉山:コロナ禍をきっかけにスタディサプリというサービスの認知度は非常に高まったと思います。しかし、もっと学校現場での授業や生徒さんの日常に入り込んで、オンラインを通した学習を活用いただけるプロダクトにしていきたいなと考えています。

もう一つ、今回のプロジェクトを通して、プロダクトの成長を支えられるチームの強さを実感しました。スタディサプリは組織としてどんどん拡大しているフェーズだと思いますが、チームの強さを支えるメンバーの想いやアイディアがプロダクトに反映されてユーザーに届くように、チームでの議論を成果へと変えることで貢献していきたいなと考えています。

転職してきてみて、スピーディに想いをプロダクトとして届けられる組織こそ、この会社の強みだと感じています。リスクを目の前にしてブレーキを踏みたくなるシーンがあるかもしれませんが、そこを損なわず、これからも強みにしていけるようにしていきたいですね。

取材時期:2021年4月

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。

スタディサプリの開発主体であったQuipper Japanは組織再編のため、2021年10月に株式会社リクルートに事業譲渡しています。

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