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Staff interview

#39

スタディサプリENGLISH 新決済システムへの移管をリード。多岐に渡る関係者との大規模プロジェクト、推進の秘訣

MVP

榁本 亜弓

Ayumi Muromoto

榁本 亜弓
SECTION 01担当者プロフィールSECTION 02人の可能性を広げるようなビジネスを、自分の手で動かす経験がしたいSECTION 03申込みや解約における不の解消・体験進化には、決済システムの移管が不可欠だったSECTION 04自分一人ではプロジェクトは進まない。協働者が力を発揮できる状態をどうつくるかSECTION 05誰もがユーザーのためという視点を持ち、フラットに発言できる環境だからこそ

01. 担当者プロフィール

担当者プロフィール

- お名前:榁本 亜弓 / Ayumi Muromoto
- 組織名:まなび社会人・語学プロダクトマネジメントユニット
- 入社時期:2019年 10月

スタディサプリENGLISHでは、2023年にユーザーがサービスを購入する際の決済システムを刷新。ユーザーのみなさんにはほとんど見えない部分ですが、実はこのプロジェクトは、社内の様々な関係者の協働がなければ実現できない大規模なものでした。そんなプロジェクトの推進に大きく貢献した榁本亜弓さんに、ここまでの道のりについて話を聞きました。

02. 人の可能性を広げるようなビジネスを、自分の手で動かす経験がしたい

Q:榁本さんの経歴を教えてください。

榁本:新卒で就職したのは、総合コンサルティングファームです。就活のときは当時のインターン先である学習塾など、教育系の事業会社も検討したんです。その時点でコンサルを選んだのは、社会で活躍できる人を輩出できるような教育事業に自分が携わるには、まずは自分が活躍できる人とは何かを学び体感するべきだと思ったから。かねてより人の可能性を広げるような取り組みに興味があったこともあり、コンサルタント時代の担当分野は、人事・組織。人事制度の設計支援を主として、幅広いクライアントに対するプロジェクトを経験しました。

Q:なぜリクルートへ転職してきたのでしょうか。

榁本:コンサルタントはクライアントに提案はするけれど、実行して結果を見届けるところまで携われることは多くありません。支援させていただいた結果が見えにくく、達成の喜びを分かち合えない点にもどかしさを感じることがあり、「事業に直接関わることで、ダイレクトに結果も含めて感じてみたい」という思いが強くなっていきました。また、人事・組織を領域としたプロジェクトに関わりながらも、クライアントに最適な提案をするにはどの領域であっても経営・事業への理解が必要不可欠だと感じ、体感して理解していくタイプの自分は実際に事業のフロントに出てみよう、そう思って転職を検討するうちに、教育事業への思いも再燃してきたんです。やっぱり私は教育サービスを通して人の可能性を広げるお手伝いがしたい。ちょうどスタディサプリENGLISHで募集があり、チャレンジしてみようと思いました。

Q:スタディサプリENGLISHでのミッションを教えてください。

榁本:私が入社以来担当しているのは、スタディサプリENGLISH TOEIC® L&R TEST対策コースの「パーソナルコーチプラン」です。プロダクトマネジメントとしてより良いサービスをユーザーに届けるための改善・運営をするのが私の役割です。パーソナルコーチプランは、専属のコーチがユーザーひとりひとりに伴走し、効果的・効率的な英語学習のサポートをしてくれるのが最大の特徴。人が介在するサービスなので、アプリ単体のサービスとは異なりアプリそのものを磨くだけでなく、パートナーであるコーチのみなさんを通じてどうユーザーに価値を提供していくかという観点が必要です。アプリと人の価値のすみ分け、属人性の排除と個性発揮のバランスがとれた最適なサービスレベル定義など、人が介在するからこその検討ポイントは難しくもあり、一方で醍醐味でもあります。

03. 申込みや解約における不の解消・体験進化には、決済システムの移管が不可欠だった

Q:榁本さんがMVPを受賞した理由である「決済システム移管プロジェクト」とは、どのようなものですか。

榁本:このプロジェクトは私の普段の業務とは性質が異なり、スタディサプリENGLISH全体の取り組みであり、ユーザーから定期的にサービス利用料をお支払いいただく際に機能している決済システムを刷新するプロジェクトです。サブスクモデルに適した新決済システムへとリニューアルすることで、これまでに抱えていたユーザーの申込・解約体験における分かりにくさ・使いづらさを解消し、ユーザーにより快適な体験を提供しようというのがプロジェクトの主目的です。加えて、開発観点ではサブスクに適していないシステムを利用し続けることでの技術負債を抱えており、ビジネス観点では売上を左右する申込体験の最適化に向けて改善が図りにくいといった課題もありました。初期検討の結果、『Airペイ』などを展開するリクルートのSaaS領域の決済プロダクトが開発する新決済システムを導入するという、領域を跨ぐ協働プロジェクトが発足しました。

Q:決済システムをリニューアルすることで、スタディサプリENGLISHにはどのような価値が生まれるのでしょうか。

榁本:決済システムはユーザーの申込・解約といったサービス利用の最初・最後の体験に大きく関わっています。今回のリニューアルによって、これらの体験のUI・UXが向上しました。デザインが統一され、画面遷移は短縮化、今までよりシンプルで分かりやすくなっています。決済システムの変更により改修自由度があがったため、今後は売上向上に繋がる更なる申込体験の改善余地ができました。裏側のシステムの話ではありますが、今後のスタディサプリENGLISHの進化に繋がる基盤づくりとしても、決済システムのリニューアルは意義のあるプロジェクトだと思います。

04. 自分一人ではプロジェクトは進まない。協働者が力を発揮できる状態をどうつくるか

Q:決済システム移管プロジェクトは、榁本さん自身にとってどんなチャレンジでしたか。

榁本:スタディサプリENGLISHの枠を越えて、リクルートの他領域(SaaS領域の決済プロダクト)と協働するのは初めての経験でした。リクルートという一つ屋根の下、目指すゴールが同じとはいえ、それぞれの事業でプロジェクトの進め方・お作法などの文化は異なる部分も存在します。合意形成の難しさを痛感することばかりでしたが、スタディサプリENGLISH側の事情を含めた背景・必要性を丁寧に伝えることや、逆に相手側の事情も傾聴して理解することを心掛けていましたね。

また、決済システム変更による影響が広範囲に及ぶため、スタディサプリENGLISH内での検討においても、関係者はカスタマーサポート・事業企画・マーケティング・法務・リスクマネジメント・データ…と多岐に渡りました。これほどまでに多岐の方と関わって各論点を解決していき、前職では経験のなかった役員会議への起案・ボード陣との合意形成を短期間で何度も行ったことも、私にはとってはチャレンジでした。納期制約の強いプロジェクトだったため、事業損失を許容してまでも前に進める必要があり、合意形成の難易度が高かったように思います。

Q:それほどまでに大変なプロジェクトを推進するために、榁本さんはどのようなアプローチで臨んだのですか。

榁本:一つは、先述したように丁寧な背景説明や、相手の立場や考えを理解するための傾聴と想像です。

各論の推進の際は、協働する人たちそれぞれの専門領域について、可能な限り情報を能動的にキャッチアップすることも留意しました。もちろん、各領域のプロである彼らと同じレベルで知り尽くすことは難しいのですが、だからといって分からないままでは、プロダクトマネジメントとして良い判断ができません。
もう一つは、「納期までに品質高くプロジェクトを完遂する」という目的を軸に考えること。不必要に手間をかけて、多忙な関係者の貴重な時間を奪いすぎるのは良くありません。ゴールにたどり着くための最適な進め方を常に意識していましたね。プロジェクトを前に進めるためには、適切な役割分担も重要ですが縦割りが強すぎると弊害もあるので、部門や職種の垣根をあえて意識しすぎず動くことも大切にしていました。
プロダクトマネジメントは全体の舵取りをする役割なので、自分一人だけではどんなプロジェクトも前に進めることができません。それぞれが最大のパフォーマンスを発揮してくれる状態にしていくことも私の大切な役割。関係者が多いプロジェクトだったからこそ、それぞれの状況に目を配りながら、泥臭く小さな工夫を積み重ねることを意識していましたね。

05. 誰もがユーザーのためという視点を持ち、フラットに発言できる環境だからこそ

Q:現在、プロジェクトはどのようなフェーズなのですか。

榁本:リリース前の最終段階に入っており、順調に行けば間もなくシステム移管が完了する見込みです。出来得る限りの準備をしても、リリース後に何かしら不測の事態は起きるものだと思うので、まずは無事に新システムをリリースさせ、発生した問題対応も収束させることが目標です。

将来的には、今回導入した新決済システムを活かした申込・解約等に関するユーザー体験の更なる向上・改善によって、より多くのユーザーが、より長くスタディサプリENGLISHをご利用いただくことにもつながるはずだと捉えています。

Q:ここまでを振り返って、榁本さん自身にはどんな気づき・学びがありましたか。

榁本:これまで以上に大きなプロジェクトに携わったことで、改めて良いプロダクトには様々なプロフェッショナルの存在が必要不可欠だと実感し、協働してきた全てのみなさんに感謝したいです。また、それだけたくさんの人が集まっているのに、ユーザーファーストからぶれないところがリクルートの面白さの一つだと再認識しましたね。上下関係も部署の違いも関係なく、「ユーザーにより良い価値を提供するにはどうしたら良いか」という観点でフラットに発信・議論しやすい環境だからこそ、難易度の高いプロジェクトでも前向きに前進できるのだと感じました。

Q:最後に、今後取り組みたいことを教えてください。

榁本:スタディサプリENGLISHを通して、いろんなユーザーに英語学習の機会を届け、その人の人生が豊かになるような支援がしたいです。語学が上達すると、より沢山の人とコミュニケーションが取れるようになり、自分の可能性は大きく広がりますよね。学びが人生を変化させるきっかけになれたら嬉しいですし、そうなれるように今後もプロダクトを磨き続けていきたいです。

取材時期:2023年4月

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。

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